人間福祉学科
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社会福祉士(国家試験受験資格)
社会福祉士とは
社会福祉士は、病気や障害、経済的な理由などで日常生活を送ることが困難になった人々からの相談に応じ、社会福祉の専門的知識や技術をもって支援する社会福祉の専門家です。生活上の困難に直面した方々に対し、その人らしく生きることができるよう支える役割を担っています。社会福祉士は福祉に関する相談、指導、その他の援助を行うことが主な仕事です。社会福祉施設のみならず、行政機関や病院、学校など様々な場所での活躍が期待されています。
人間福祉学科では、厚生労働省指定の科目を履修し、単位を取得すると社会福祉士国家試験の受験資格が得られます。同試験に合格し、登録すると社会福祉士になることができます。
1年次
社会福祉士国家試験受験資格の取得に関するオリエンテーション
社会福祉士国家試験受験資格取得を希望する学生対象のオリエンテーションを、1年次の終わりに実施します。ここでは、国家試験の受験に必要な指定科目の単位取得計画や相談援助実習について解説します。2年次
福祉体験学習・実習試験・実習分野決定
(1) 福祉体験学習について
(2) 実習分野の決定方法
3年次
夏期あるいは春期休暇中に実習を行なう
実習前に「事前指導」の授業を受けたうえで、夏期休暇中または春期休暇中に相談援助実習を行ないます。実習終了後は、実習指導担当教員による「事後指導」(実習の振り返り)を受け、実習報告書をまとめます。4年次
夏期に実習を行うこともある
4年生で実習をすることもあります。3年生に編入をして、2年間で社会福祉士国家試験にチャレンジしました。3年生の時は、1年生や2年生に混じりながら福祉の基礎を学び、同時に同級生である3年生とより専門性の高い科目を履修していました。気持ちにも時間にも余裕がなく、専門的な学びに付いていくことが精一杯だったと思います。また、4年生では社会福祉士の配属実習の準備と卒業論文作成が同時進行で、さらに国家試験受験と就職活動もあり、計画的に進めていくことが求められる環境でした。「忙しい」は言い訳になりません。やらなければならない項目とその締め切りの予測を立て、時間は自分で作るものです。私は、年に数回ある模擬試験を一つの目安に、メリハリのある受験勉強をするようにしました。1回1回の模擬試験で合格ラインを目指すことで、気持ちに安心を得ながら進めました。
編入した動機が「医療ソーシャルワーカーになりたい」というものだったので、ゼミの友だちと年末年始も大学で勉強をして過ごした忙しい2年間も大切な時間だったと言えます。一緒に勉強した友だちも、同じく編入した友だちも社会福祉士に合格しました。
社会福祉士に合格する人と不合格になる人の分け目は、いかに「社会福祉士を取りたいか」という執念とも言える自分自身の動機だと思います。
現役で精神保健福祉士に合格し、社会人として働きながら社会福祉士に再チャレンジをして合格しました。働きながらの受験は、「仕事を覚えたい」「仕事だけに集中したい」という思いと、学生時代に取り組んだ社会福祉士への想いを考えると、悔しくて、自分を責めた時期を過ごしたこともあり、「絶対に合格する」という思いで、葛藤しながらもどちらも手抜きすることなく過ごした時間だったと思います。挫折をしなかったのは、学生時代に一生懸命やったからこそ、基礎力と熱い想いがあったからだと思います。学生時代に何もせずに専門職に就いたから現場で知識が付いて合格するということにはならなかったと思います。後輩の皆さんには「今しかできないことを今やってください」とお伝えしたいです。
学生時代の勉強方法は、ゼミの友だちや友人と4年生の10月までに過去問題5年間分を3回やると約束し、時々報告し合いながら、周りを引っ張り、引っ張られながら取り組みました。時には教え合うこともしました。他者に教えるには自分が本当に理解していないと教えられません。教える方が力が付くのだと思います。
就職活動については、私の時は3年生の12月から福祉分野も一般企業と同様に就職活動が始まったので、4年生の4月には1つ内定を取っていました。就職の面接練習等を先生にお願いをしてやってもらいました。1つ内定が取れるとチャレンジしたい気持ちも大きくなり、第一希望の現職に合格することができました。
社会福祉士に合格する人と不合格になる人の分け目は、「最後のツメが大事」ということです。どこかで「まぁいいや」「まぁいいか」と思ったら、そこまでです。
介護福祉士(国家試験受験資格)
介護福祉士とは
介護福祉とは、加齢や障害などにより日常生活を営むのに支障がある方に対し、専門的な知識・技術をもって、個々の心身の状況に応じた、食事、排せつ、入浴などの介護を行う専門職です。更に、介護を必要とする方だけではなく、その家族への助言・指導・サポートも行います。
介護福祉学専攻では、専攻のカリキュラムを履修することで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。同試験に合格し、登録すると介護福祉士になることができます。
1年次
介護実習入門(2月に5日間)介護老人福祉施設での実習
1年次は、2年次からの実習に向けて、介護福祉とは何か、生活支援技術における基本動作、衣食住による支援等を学び、介護福祉に対する基礎知識を習得し実習に備えます。2年次
介護実習Ⅰ(8月に12日間)介護老人保健施設での実習
介護実習Ⅰでは、食事・入浴などの日常生活支援を実際に学ぶだけではなく、心身の活性化を目指したアクティビティサービスを企画・実施する場面もあります。
実習を通して施設の機能や介護職の役割について理解を深めています。
介護実習Ⅱ(2月に12日間)障がい児(者)入所施設での実習
3年次
介護実習Ⅲ(8月に23日間)介護老人福祉施設での実習
※介護実習Ⅲで展開した介護過程を、後期の介護総合演習でケーススタディとしてまとめて報告します。
介護実習Ⅲは、長期間実習する中で、個々の利用者の機能を活かし継続した介護が展開できるように、専門的かつ総合的な実習を行います。
また、週1度、学生、指導者、教員による実習教育スーパービジョンの機会を設け、個別ケアの実践力を高めています。
4年次
介護実習Ⅳ(5月に5日間)での在宅介護実習
※実習先の決定方法は、実習開始2~3ヶ月前に、学生の現住所と実習先の住所を照合させて、配属先を調整しながら決定します。
精神保健福祉士(国家試験受験資格)
精神保健福祉士とは
精神に障害を持つ人が地域でその人らしく暮らせるように、相談・支援活動を行う精神保健福祉分野の専門家です。社会福祉学を基盤とし、精神障害者の福祉や制度、保健に関する知識を習得し、社会復帰を目指す様々な技術を学びます。資格取得後は、精神科医療機関や、精神障害者に関わる福祉施設で、社会復帰に向けた相談に応じたり、日常生活適応のために必要な指導を行います。ストレス社会と言われる現代で、精神保健の重要性は増しており、精神保健福祉士の、医療・保健・福祉の領域で活躍が期待されています。
人間福祉学科では、社会福祉士受験資格の上乗せ資格として設定しています。厚生労働省指定の科目を履修し、単位認定されると、精神保健福祉士国家試験の受験資格が得られます。同試験に合格し、登録すると精神保健福祉士になることができます。
1年次
精神保健福祉士国家試験受験資格取得を希望する学生対象のオリエンテーションを、1年次の終わりに実施します。
人間福祉学科では、精神保健福祉士国家試験受験資格を取得可能ですが、精神保健福祉士を目指す人は、社会福祉士と精神保健福祉士のダブル資格を目指すことになります。本学では、精神保健福祉士国家試験受験資格だけを希望することは出来ません。精神保健福祉士を目指す人は、①精神保健福祉士と社会福祉士、もしくは②精神保健福祉士と職場適応援助者(ジョブコーチ)のいずれかのダブル資格を目指すことになります。
2年次
精神保健福祉士国家試験受験資格取得に関する説明会
(1)説明会
(2)精神保健福祉士履修課程者決定
希望者は、社会福祉士や職場適応援助者(ジョブコーチ)とのダブル資格取得を目指すので、精神保健福祉実習指導担当者だけでなく、他の課程担当者とも面談を重ねながら、将来の就職希望等も含め実習のイメージを具体化しながら決めていきます。2年生終了時に最終的な履修者を決定し、課程履修の手続きを行います。
3年次
見学体験実習・実習機関の決定
見学体験実習
3年次前期に、精神科病院3ヶ所、障害者福祉施設2ヶ所、精神保健福祉センター1ヶ所の見学体験実習を行います。教員が引率し、半日かけて実施します。患者さんや利用者さん、ご家族とお話しをさせて頂き、精神保健福祉士だけでなく看護師や作業療法士、医師等と質疑応答をする時間も設けています。実習機関の決定
精神保健福祉士実習は、①精神科医療機関、②障害者福祉施設(精神障害者支援を主として行っている所)等の2種類の機関で実習することが決まっています。4年次
5月から10月の間に実習を行う
実習指導を受けながら、5月から10月にかけて配属実習を行います。実習終了後は、実習担当教員による実習事後指導を受け、実習報告書をまとめます。入学した時から「社会福祉士と精神保健福祉士に合格する」という決意を持ち続けて過ごしました。その気持ちで大学生活を過ごしたので、3年生が終了する時点で、それまでの社会福祉士及び精神保健福祉士の国家試験の過去問題5年間分を5回やり尽くしていました。模擬試験については、3年生からは「必ず100点(150点満点)を超える」ことを自分に課し取り組みました。国家試験直前は追い込みで暗記する事項もありますが、本当は暗記ではなく「理解すること」が大切だと思います。4年生では、精神保健福祉士実習、卒業論文作成、就職活動という大きなことがあったので、国家試験勉強だけをやることはできません。「やるべきことに集中する」「見越して区切りを付ける」ということを心がけました。私が大学生だった当時は、福祉関係の就職活動は秋からがメインだったので、9月10月に集中して就活をし、国家試験受験のために11月には一つの区切りを付けて、改めて国家試験終了後に就職活動を再開していました。そのためには秋に1つは内定を取っておくことが必要だと思ったので、集中して取り組んでいました。その間でも「毎日1問はやる」は継続していました。
精神保健福祉士と社会福祉士に合格する人と不合格になる人の分け目は、「国家試験の受験勉強は自分でやるもの」だということを自覚することです。大学はアカデミックな所であり、研究をするところです。国家試験に受かりたいから、私は自分で受験勉強しました。もちろん、受験勉強についても先生方は力を貸してくださいます。それでも受験は誰のせいでもなく、他者の力でもなく、自分次第です。
職場適応援助者(ジョブコーチ)
職場適応援助者(ジョブコーチ)とは
障害のある人が一般の企業等で安定して就労できるように、障害のある人が働く職場において、障害のある人及び雇用主や従業員をサポートし、働きやすい職場環境を調整する専門職です。ジョブコーチは世界的に普及していますが、我が国では障害者雇用促進法において職場適応援助者(ジョブコーチ)として制度化されています。
大妻女子大学は高等教育機関として唯一、職場適応援助者養成研修機関の指定を受けています。そのため、社会福祉士又は精神保健福祉士履修課程に加えて、ジョブコーチ養成課程を履修することにより、大学卒業と同時に職場適応援助者養成研修修了者と認定されます。
職場適応援助者(ジョブコーチ)は、就労支援機関に所属する訪問型ジョブコーチと、障害者を雇用する企業に所属する企業在籍型ジョブコーチがあり、本学では卒業と同時に両方を取得することができます。
卒業後の進路としては、就労移行支援事業等の福祉施設、または企業の障害者雇用担当者等が想定されます。
1年次
職場適応援助者(ジョブコーチ)を取得するには、社会福祉士又は精神保健福祉士の国家試験受験資格を取得することが必要です。そのため、2つの国家資格及び職場適応援助者(ジョブコーチ)に関わるオリエンテーションに参加し、どの資格を組み合わせて取得するのかについて考えます。
2年次
社会福祉士履修課程、精神保健福祉士履修課程の選択をします。社会福祉士履修課程の決定は2年次開始時、精神保健福祉士の履修決定は2年次の終わりです。
社会福祉士はそれ単独での取得が可能ですが、精神保健福祉士は社会福祉士との組み合わせ、又はジョブコーチとの組み合わせが必要です。
3年次
3年次から「ジョブコーチ論」をはじめとしてジョブコーチに関する専門的な学びが始まります。それらの座学を通して本格的に職場適応援助者(ジョブコーチ)を目指したい人は、4年次にジョブコーチ専門実習を履修します。ジョブコーチ専門実習の定員は10名ですので、3年次後期に選考を行います。選考は希望票、テスト、面接で総合的に行います。
4年次
4年次の5~7月にかけて、障害者を多数雇用する企業において40時間以上のジョブコーチ専門実習を行います。社会福祉士又は精神保健福祉士の国家試験受験資格に必要なすべての科目、及びジョブコーチ履修課程のすべての単位を取得した学生は、卒業と同時に訪問型及び企業外在籍型職場適応援助者養成研修修了者として認定されます。
福祉レクリエーション・ワーカー
福祉レクリエーション・ワーカーとは
福祉レクリエーション・ワーカーは、(財)日本レクリエーション協会が認定する資格で、福祉レクリエーション活動を行う専門家です。高齢者や障害児者などを対象に、福祉施設の中でレクリエーションの時間を楽しく活動できるように、企画・準備・運営を行います。
また、地域の中でも、同好会やクラブ活動を通して「生きがい探し」の支援も行います。福祉施設や介護サービス等の社会福祉関係業種やボランティア団体など広く活用できる資格です。
保育士受験対策講座
保育士とは
児童養護施設・知的障害児施設などの児童福祉施設や保育所などで保育の専門家として、子どもの養護や保育、また親の相談援助など幅広く活躍できる資格です。社会福祉学を学ぶ学生にとっても子どもの虐待など高度な「保育ソーシャルワーク」を目指すために保育士資格を在学中に取得しようと勉強する学生が増えています。人間福祉学科では、正規カリキュラムの中で保育士資格が取れませんので、年1回行われる保育士試験を受験するサポートとして、保育士受験対策講座(別途受講料が必要)を学内で受講できるように支援しています。
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