学びの紹介2023② 社会・臨床心理学基礎セミナー
社会・臨床心理学専攻の特色ある授業を紹介します。
社会・臨床心理学基礎セミナーは1年生の必修科目です。
大学で専門的な心理学を学ぶための導入として行われる授業で、4年間をともに学びあう仲間と知り合い、グループワークによる対人コミュニケーション能力を高めることも行っています。
※今回は、この授業のとりまとめをしている三好が紹介いたします。
絵本の活動①『読み聞かせ』
社会・臨床心理学基礎セミナーでは、心を科学する学問に触れていくうえで、まず、絵本を使った「声」の機能について学んでいきます。心をはぐくむ際に、生まれた時から触れる「刺激」に、声があるからです。まずは、大学院のTAさん(ティーチング・アシスタント:教員の補助をします)が、絵本の読み聞かせのデモをしてくれます。聞き手は、受講生の1年生と心理学の妖精、し~たんです。そして、小グループに分かれて、自分たちで持ち寄った絵本の読み聞かせを体験します。


絵本の活動②『POPカードづくり&プレゼンテーション』
この絵本を用いた心理学のワークでは、持ち寄った絵本の中からグループで1冊選んで、そのPOPカードを作ります。POPカードは、大学生を対象とした絵本の魅力を伝えるものです。子供時代とは一味違った捉え方、心理的な読み取りをするワークです。
出来上がったPOPカードは、プレゼンテーションを行います。全員が、それぞれのチームのPOPカードを見て回り、発表を聞きます。POPカードだけでなく、発表の仕方にも様々な工夫を凝らし、お互いがお互いをサポートしながら発表をしていきます。最後に、自分たちでPOPカードの優秀賞を投票して決めます。投票する際は、その理由も記すことによって、自分自身の振り返りにもなっています。


この絵本を用いた心理学のワークは、多摩校図書館と連携した授業を行っています。POPカードで紹介した絵本には、図書館で借りることができるものもあります。完成したPOPカードは、図書館のカウンター前に展示されています。詳しくは、大妻女子大学図書館HPによるお知らせ(https://www.sjc.otsuma.ac.jp/lib/20230604-1602/)をご覧ください。
この絵本を用いたワークでは、絵本の「よいところ」を見つける事ではなく、絵本から捉えられる心理的な読み取りをするものです。チームが苦戦しているときは、教員やTAとの対話を通じたサポートしています。どのチームも自分たちで何かを作り出すというチャレンジをした結果、とても独創的で洞察力溢れる作品が生まれています。1人で全部やる必要はなく、集まる事のメリットを最大化するコツをおさえながら、楽しみながら学びを深めていく授業となります。
7月に1~4年生による合同授業「大人心夏まつり」を開催
本専攻では夏と秋の年2回、全学年とつながり学び合う合同授業「大人心まつり」を行っています。
大人心まつりは学生が主体となり、1~4年生による縦のつながりを作るための専攻オリジナル授業連動型イベントです。
7月に行われる「大人心夏まつり」では、2年生による心理学実験に1年生が実験参加者として参加します。また、3年生がキャリア心理学セミナーで制作した成果物を1・2年生に発表します。さらに、4年生は卒業論文のための研究協力を1~3年生に向けて行います。
オープンキャンパスでは「大人心まつり」の成果物を展示しています。
ぜひ多摩キャンパスで行われるオープンキャンパスでご覧ください。