授業概要 社会学科 (2026年度新設予定 人間共生学部)

授業概要
学部共通
- 人間共生総論Ⅰ
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本授業は、新入生に学部の基本理念である「共生」について考えてもらうことを目的としています。「人間共生総論Ⅰ」では、社会学の視点からジェンダー間、世代間、異文化間など、さまざまな次元での共生について講義します。受講生には異なる他者を理解し、共に生きるための知識と知恵を身につけてもらいたいと考えています。講義だけでなく、討論を通じて能動的に学べる機会も提供します。
- 人間共生総論Ⅱ
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人は生まれた瞬間から人との関わりの中で成長します。この授業では、自分の感情や考え方を振り返り、他の人の気持ちを理解する力を育てます。心理学を通して、より良い人間関係を築くための発想力や創造力も身につけることができます。日常生活に役立つ知識を学びながら、自分や周りの人との関係を深めていきましょう。
- 人間共生総論Ⅲ
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急速に変化する社会の中で、人間関係も大きく変わっています。この授業では、人間関係の基本的な考え方や対人認知、発達、コミュニケーションの基本概念を学びます。さらに、実際の事例を通じて、円滑な対人関係を築く方法や、関係を妨げる要因について考えます。ロールプレイを通じて実践的に学ぶことで、日常生活で役立つ対人スキルを身につけます。
- 人間共生総論Ⅳ
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本授業は、共生社会の実現に向けて、多様性を背景とする地域社会や職場の課題を、国内外の地理的差異に関わる「グローバル・地域共生」、多様な特徴を持つ人間同士の共生である「人間共生」の二側面から捉えます。多様な専門領域の教員がオムニバス形式で授業を行い、社会の課題を様々な角度から捉える広い視点を養います。
- 共生デザイン概論Ⅰ
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本授業では、主に人種、言語、宗教、文化など、グローバル化に伴う多様性に焦点を当てます。例えばインバウンド消費、外国人労働者との協働や地域社会での共生などを扱い、異なる地域間での対話と協力の重要性を学び、グローバルな多様性を理解します。
- 共生デザイン概論Ⅱ
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本授業では、少子高齢化社会や障害者福祉などをもとに、個人の多様性と地域づくりの在り方について学びます。就労支援や生活支援の観点から、地域課題を分析する思考を身につけます。特に就労に関しては、労働者減少の影響とその対応策を解説します。
社会学科
- 家族社会学
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この講義では、過去から現在までの家族をめぐるさまざまな具体的な事象について家族社会学の視点から学ぶ。
家族社会学の理論や概念を知ること、家族や結婚の歴史的変遷を知ること、そして、さまざまな国や文化における家族のありかたを比較することによって、われわれが「自明」とみなしている家族を相対化し、さまざまな問題に気づき、どのような解決策が必要なのかを考える力を身につけることが目標となる。 - 生と死の社会学
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生命倫理・死生学の観点から、出生前検査、代理母出産、多様な文化における死生観、臓器移植、尊厳死、ターミナルケアなどを取り上げながら、倫理的問題や課題を、社会学的観点からどのように捉えることができるかを考えていく。
これにより、明快な答えの出ない課題に対して、その複雑さを理解しながら解決に向けて取り組むことのできる力を身につける。 - メンタルヘルスの社会学
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健康や病気に関する人々の状況や行動は、個人の属性や社会環境などさまざまな影響を受けながらかたちづくられている。
この講義では、そうした社会的変数が個人のメンタルヘルスに関する行動や状況、理解にどのような影響を与えているのかを検討しながら、社会で生きる人々の生のさまざまなあり方への理解を深め、社会問題の解決に活用する能力を育成する。 - 男性学
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男性学とは、男性が男性であるがゆえに抱える「男性問題」を対象とする学問である。
現代の日本社会においては、長時間労働、過労死、結婚難という社会問題が、「男性問題」の典型だといえる。講義を通じて、学生は男性中心社会における「男性問題」を把握し、ジェンダー平等に向けてマジョリティ男性にアプローチする重要性を理解する。 - セクシュアリティの社会学
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セクシュアリティの社会学では、性をめぐる諸問題について社会学の視点からアプローチする。
人間の性的欲望は社会的・文化的に構築されている側面がある。
現代の日本が「異性愛」中心社会であり、LGBTQ+の人々は排除されている。授業を通じて、多様な性が許容されるような社会を構想していく力を身につけることができる。 - 映像と表象
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映画やドキュメンタリーなどの映像作品を視聴し、物事がどのように表象されているのかを分析的に捉える視点を学ぶ。
具体的には、精神疾患が映像作品のなかでどのように表象されてきたのかを追うことにより、精神疾患の捉えられ方が社会の中でどう変遷してきたのかを学びながら、時代や立場によってものごとの表象のされ方が異なるという複雑さに気づく力を身につける。 - 若者の社会学
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この授業では、各時代の「若者」の趣味嗜好、感性がどのような社会・歴史的背景のもとで成り立っているのか、若者文化の通史的あるいは同時代的な比較にもとづき、考えていく。
これらを学ぶことを通して、受講者自身の自己理解および現代社会についての理解を促し、世代間の分断を共生へと導く考え方を養う。 - 観光社会学
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近代社会の成立とともに「健全な娯楽」として登場した観光は、近代の典型的な社会現象の一つを構成している。
そのような観光を、社会学の理論や概念や方法論を応用し、分析・考察することが本講義のねらいである。
観光が個人や人間関係や諸社会に及ぼすインパクトを多様な角度から理解し、観光が引き起こす社会問題への対処策について検討する。 - 都市の社会学
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この授業では、都市とコミュニティという主題について、都市とコミュニティにかんする基礎概念、社会理論、社会調査、具体的な事例をとりあげて、それらを社会学的な観点から考察するための手がかりを提示する。
さらに、都市とコミュニティの社会学的な調査研究を行ない、今日的な都市問題の解決に市民として寄与できるようになることを目指す。 - 医療と文化
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この授業では、身体・病い・医療・健康といった事象を人類学的な視点から学ぶ。
たとえば、何を望ましい身体とするか、病気、障害、出産、臓器移植についてどう捉えるか、死者をどう弔うかといった事柄は、決して同一の医学的・生物学的な現象ではなく、文化や社会のあり方が強く影響しながら形作られるものであることを人類学的なアプローチによって学ぶ。 - 環境とコミュニティ
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この授業では、環境の問題について、個人の意識や自然科学の問題ではなく、社会の問題として捉え、考察することができるようになることが目的とする。
環境社会学の一般的・基礎的な考え方について学び、実際に、環境問題について分析・考察する。
これらを通して、専門的な観点から環境問題の複雑な構造を考察し、その解決方法を考える力を養う。 - 現代における労働
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この講義においては、現在の労働環境についての概括的な知識を授けることを目的としている。
労働市場の流動性の高さや日本的労働の歪みや諸問題を認識すると同時に働く者としての権利についても講じていきたい。
講義科目ではあるが、能動的な学びの機会も設ける。 - ボランティアの社会学
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ボランティアがインターネット等のデジタル・メディアを活用した問題解決である「デジタル・ネットワーキング」の現状と社会変革の可能性と課題について学ぶ。
この授業を通じて、(1)ボランティアとは何か?(2)ボランティア活動の分野・担い手・動機(3)ボランティア活動から得られるもの、(4)「デジタル・ネットワーキング」による社会変革の可能性と課題について検討する。 - 格差と不平等の社会学
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この授業では、(1)日本は格差の現状 (2)世代間の格差、(3)男女間の格差、(4)地域間の格差という観点から、社会的格差から生じる現代社会の諸問題の要因について検討し、人びとの「共生」の実現を目指して、(5)格差社会から平等な社会を構築する可能性と諸課題解決に向けての方策を探求する。
- 差別とマイノリティ
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差別やマイノリティをめぐる問題を、個人の意識の問題ではなく、社会的属性と強くかかわりのある社会構造上の問題として捉える。
講義では、まず差別とマイノリティについて考えるうえでの前提としての理論的視点や、社会学の専門的な観点から、現代社会における差別・マイノリティをめぐる問題の解決に活用する能力を育成する。 - ジェンダーとダイバーシティ特論Ⅰ・Ⅱ
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この授業では、ジェンダーとダイバーシティに関する特定のトピックにより特化して、社会学のより高度な専門的観点からどのような分析・考察が行われているかについて学び、ジェンダーとダイバーシティに関する視点の深化を目指す。
また、社会学の専門的な知識・技術と、ジェンダーに関する社会問題の解決に活用する能力を育成する。 - 社会問題とインクルージョン特論Ⅰ・Ⅱ
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社会問題とインクルージョンに関する重要な論点を把握・理解し、社会学のより高度な専門的観点からどのような分析・考察が行われているかを学ぶ。
各講義では、選ばれたトピックないしテーマに関する詳細な研究動向を複数回に分けて紹介することを通して、社会学の高度に専門的な知識の獲得と、社会問題の解決に活用する能力の育成を目指す。
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