ニュース

2023-06-21
心理

学びの紹介2023③社会・臨床心理学セミナーI(ゼミナール)

社会・臨床心理学専攻の特色ある授業を紹介します。

社会・臨床心理学セミナーIは3年生の必修科目です。

社会・臨床心理学セミナーIは、各ゼミの特徴・特色を活かしながら、社会心理学・臨床心理学をより高度に学び、また、研究していく授業です。社会・臨床心理学専攻には8つのゼミがあります。その中でも、社会心理学と臨床心理学の実践・融合的な学びの体験を通じて、各ゼミナールの特色を活かしながら、心理学の知見の活用法をより深く理解していく取り組みを紹介します。

※今回は、この授業の参加者である三好ゼミの学生に授業を紹介してもらいました。

プロの心理支援の専門家から学ぶ体験授業

今回は、私達が参加した3年生の社会・臨床心理学セミナーI(以下、ゼミと表記)の授業を紹介します。この授業では、心理学についての理論的な知識だけでなく、実際に体験してみることで実践的に学ぶことができます。

体験授業当日は、がん患者やその支援者への支援で活躍されている砂川先生に臨時講師として大学に来ていただき、他のゼミや大学院生と一緒に『パステルde色遊び♪』を体験しました。体験授業は、心理療法のアプローチを理解したり、マインドフルネスの体験的学びをすることであったりと、各ゼミで、参加の目的が違っていました。私達、三好ゼミの参加目的は、構成的グループワークの構造(進め方)理解を通じて、グループワークの実践力への理解を深めることでした。 砂川先生は、明るく、ほんわか、穏やかで、和やかな形で授業をしてくださいました。『パステルde色遊び♪』は、絵の上手い、下手にとらわれず、パステルという画材を使って、誰でも描ける方法で自分を表現することで、いつもとちがう自分と出会ったり、自分の気持ちに触れる手法です。

授業では、先生の闘病生活や右脳や左脳の機能など心理学の知識を含みながら、ワークの目的と目標、手順を明確に提示してくださいました。

作っている最中は、周りと違ったらどうしようという不安な気持ちもありましたが、やっていくにつれて、楽しさを感じ、無心になっていました。また、班になってそれぞれ作業をする時間は、小・中・高校の時のようで懐かしい、落ち着く感じがし、穏やかな気持ちにもなりました。

順序や使用する道具の指定はあるものの、それ以外のルールは特にありません。
思うまま、自由に作成していきます。

グループワークは、作品作りをして終わりではなく、やってみて感じたことを「振り返り」ました。一人で集中して、自分が、今、思い感じていることを絵に表すことはなかなかない経験だったのでとても楽しく、心穏やかな気持ちの中で自分自身の内面を知る事が出来ました。また、同じ道具で似たような色を使っているのに、色の濃淡や型紙の使い方の違いがあって、作品にその人の性格や個性がでていると感じました。「単純にいいな・好きだな」と思える作品に出会ったり、「どうやって作ったのだろう?」と不思議に思ったり、良いと思う着眼点がメンバーで違っていて、多様性の発見が多かったことも印象に残りました。最後に、協力して準備や片付けができていたところも良かったと感じました。

振り返るときは、自分の中で起きた感想だけでなく、お互いにポジティブフィードバックを伝え合います。
完成した作品の一部は、オープンキャンパスでご覧いただけます。

ゼミ活動を通じたさらなる学び

三好ゼミでは、この体験授業の前に、自分たちで、授業の資料や説明をもとにグループワークを企画し、実際に実践してみました。砂川先生のワークと自分たちの考えたワークには、どちらも皆で同じことを手や身体を動かしながらやるというもので、皆の会話が増えたり、懐かしさを感じながら楽しくできるものであるという共通性の発見がありました。その一方で、準備段階での連絡・連携や実践時の時間配分などの難しさも感じました。このことから、体験会の振り返りをゼミの中でしていく事によって、目的と目標を明確にし、振り返りを行うまでがとても大切であると学びました。

また、参加者がリラックスできる雰囲気を作る事が重要で、どう伝えるか、どう進行するかも大切だと学びました。砂川先生が自由な雰囲気を作っていたのを体験し、私達も、そんな雰囲気で行える企画を考えてみたいと感じました。

三好先生からは、準備や実践の際にたくさんの意見をまとめる事が難しかった裏には、それだけ自分たちでいろいろな意見や気持ちの共有があったからこそで、こういった全体での振り返りも含めた経験によって「企画力」と「チームで成長する力」が上がる事も教えてもらいました。

7月に1~4年生による合同授業「大人心夏まつり」を開催

本専攻では夏と秋の年2回、全学年とつながり学び合う合同授業「大人心まつり」を行っています。

大人心まつりは学生が主体となり、1~4年生による縦のつながりを作るための専攻オリジナル授業連動型イベントです。

7月に行われる「大人心夏まつり」では、2年生による心理学実験に1年生が実験参加者として参加します。また、3年生がキャリア心理学セミナーで制作した成果物を1・2年生に発表します。さらに、4年生は卒業論文のための研究協力を1~3年生に向けて行います。

オープンキャンパスでは「大人心まつり」の成果物を展示しています。

ぜひ多摩キャンパスで行われるオープンキャンパスでご覧ください。

ニュース一覧

PageTop